小さな自家焙煎珈琲豆店です。
手回し網の直火焙煎機で、グルグルと、少量ずつ丁寧に焙煎しています。
焙煎前の水洗いで砂埃などを落とし、
焙煎前後に計3回、しっかりと豆の選別を行うことで、雑味を極力減らします。
作り置きはしません。
注文を受けてから焙煎した、新鮮なお豆をお送りします。
日々、美味しい珈琲を目指して。
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「コーヒー屋さんをやろう」
そう決めたのは、大学を休学して一人旅をしていたネパールで、
ヒマラヤ山脈を眺めながらコーヒーを飲んでいた時でした。
コーヒーが好き、そしてコーヒーでほっと一息つける空間が好き、
ただそれだけの理由でした。
大学卒業後、子どもの頃の夢であった青年海外協力隊への想いが湧き、応募。
ネパールに赴任し、2年間を過ごしました。
イメージにはありませんでしたが、実はネパールもコーヒーの産地。
そこで初めて、コーヒーの木が地面から生えているところ、
そしてそれを育てている人々と出会い、
いつもなんとなく飲んでいるコーヒーの、その先を垣間見ることができました。
コーヒーに限らずですが、私たちが口にしているもの、
それはその作物を育ててくれている人がいるからこそ、
私たちの元にやってきてくれるのです。
忘れがちですが、忘れてはならないこと。
だから私は、生産者の顔が見えるコーヒーを、
彼らが一生懸命に育てたものを、
責任を持って届けていきたい。
コーヒーの生産国は、ほとんどが発展途上国です。
私の住んでいたネパールでも、
海外への出稼ぎ労働者が増える中、
コーヒーはネパール国内における貴重な現金収入の機会となっています。
私たちがコーヒーを飲むことで、生産者の方々の日常が潤うように。
海外に出ずとも、大切な愛する家族とともに、幸せに生活できるように。
自分たちの育てたコーヒーは美味しいんだと、自信と誇りを持てるように。
私たちは美味しいコーヒーを飲んで、日常が豊かになり、
生産者たちは美味しいコーヒーを栽培して、日常が豊かになる。
そんなことを実現させたい。
とても大きなことのようにも感じるけれど、
何事も、はじめは小さな一歩からだと信じて。
そして、この地球に住んでいる一員として、
コーヒー豆は全て、農薬や化学肥料に頼らず育てられたもの、
および、生産者とフェアに取引されたものを使用します。
この先も、皆で暮らせる豊かな世界が続いていくために。
最後に、
タルカリ珈琲の「タルカリ」とは、
ネパール語で「野菜」や「野菜のカレー」のことを指します。
ネパールの国民食ダルバートは、ごはん、豆カレー、野菜カレーが基本のワンプレート。
野菜のカレー「タルカリ」はダルバートには欠かせないもの。
ネパールの人が毎日欠かさず食べるタルカリのように、
タルカリ珈琲の珈琲も、皆さまの生活に欠かせないものになれますように。